大学院生のぼうびろく

自分の思考の記録とアウトプットがコンセプトです.留学/研究/プログラミング/統計/機械学習

トビタテ等の書類に関する方法論(学振とかESも)

トビタテ9期募集中なんですね~.
アクセス解析をするとやっぱり書類に関する記事が読まれているので総まとめ.

(2018年2月18日加筆)
主にトビタテ側からのアクセス流入が多そうだったので学振についての補足を加筆.というか普通に分けて書くべきだった....

対象読者

申請書をどう書けば良いかわからない人.
出しているけどあまり通らない人.

学振補足:博士後期課程の学生が生活費とか研究費を貰う為の制度(正確には違うかも).
     トビタテと違い上位者は面接を経ずに合格する.

自分の今まで出した申請書
 トビタテ(5期合格)
 学振(DC1不合格)→(DC2面接免除合格)
 ビジコン(いっぱい出していっぱい通っていた.最近は飽きたのでやっていない.)
 その他色々

過去の記事も参照してください.
pondel.hatenablog.com
pondel.hatenablog.com


目次

〇モチベーションについて
〇モチベーションの注意点
〇自分でやること
〇他人にやってもらうこと
〇おすすめの書籍や方法論等
〇学歴とか関係あるの? (追記)

モチベーションについて

いきなり精神論からはじまりますが,受かる気で書きましょう.よく学振の申請書とかで「業績がないからとりあえず出す」みたいなノリの人ががいますが時間の無駄です.合否のフィードバックが得られるからとりあえず書けと指導教官に言われるかもしれませんが,十分な力を出さずに提出した場合,不合格の要因が「自分の努力不足」or「そもそものコンテンツが不十分」に分かれてしまうので敗因の分析がしづらいです.加えると,そんな文章を添削させられる人や推薦書を書かされる人が気の毒だと思います.

過去の有名な人もこんなことを言っています.

「競争は必ずしも速い者が勝つのではなく、戦は必ずしも
 強い者が勝つのではないことをわれわれは知っている」

絶対合格ラインと絶対不合格ラインの人以外は確率の戦いになるので自分から諦めないことが大切です.

モチベーションの注意点について

前の節でモチベーションを上げろ,とは言いましたが「そもそも通るのが不可能ではないか」は吟味したほうが良いです.文章のロジックを整えたり,魅せ方を変えることは掛け算のような仕組みになっています.足し算ではありません.どういうことかというと,
自分のコンテンツが100点だとして,文章を推敲することで1.5倍の150点までレベルを引き上げることは可能です.ただ一方で,自分が0点だとしたら,文章をいくら頑張っても0点のままです.

要は必要な最小限のスキルセットは保有しているか?ということです.
私が今から芸術系の会社に入ろうとして文章をこねくりまわしても多分不可能です.なぜならそもそも訴求できるベースとなるコンテンツがないからです.一方で,トビタテであれば学生であればOK.学振研究員についても「業績よりも将来性に重きを置く」らしいので文章を遂行して書類を通す努力をすることは時間の無駄ではなさそうです.
(※ちなみにDC2は業績が必要だと考えているのであればDC2業績なしで通った人をネットで探してみてください.多分いると思います.)

自分でやること

まず自分でやることですが,インターネットでのサーベイです.
例えば,トビタテ留学JAPANだったら,
 ・トビタテの合格ブログを読む
 ・トビタテの合格者の申請書を貰う
ができれば強いと思います.
(ブログは10件,申請書は3件くらい集めれば良さそう.人それぞれスタイルが違うのでなるべく数を集める.)
前者はインターネット上に落ちているので5件くらい目を通せばなんとなく勝ちパターンが見えてくると思います.後者は人によっては集めるのが難しいかもしれませんが,例えばツイッターとかでDMを送ってお願いしたらシェアしてくれる人もいると思います.こちらも複数サンプルを集めることによって,どう戦えば良いのかが分ると思います.せっかくのインターネット世代なので活用しましょう!笑
(※応用として,集めるのが困難ですが落ちた人のサンプルが貰えると非常に助かります.更に,不合格→次の年に合格,等のサンプルがあると最強です.(学振DC1不合格→DC2初年度面接不合格→DC2の2年目面接免除合格)とかあれば最強ですね.あるのか知りませんが.)

他人にやってもらうこと

他人にやってもらうことは「添削」です.
「お母さんに見ても分るように」という意見がありますが,お母さんに見せるのは恥ずかしいと思うのでマストではないと思います笑 自分はやったことありません.

添削は基本的には「その申請書で過去に受かった人,複数人に見てもらう」が鉄則です.
推薦で複数社落ちてボロボロだった先輩が後輩にアドバイスしているのを見て驚いたことがあります.
落ちた人に添削してもらっても到達点はあまり期待できないのでやめておいた方が良いと思います.
むしろ場合によっては害になることさえあります.
友達に見てもらったりする場合もありますが,みせても「いいんじゃね?」みたいなコメントで終わると思います.
これも根拠のない自信がつくだけです.

加えて,圧倒的に業績がスゴイ人も参考にならない場合が多いです.
前の例でいうところのコンテンツのレベルが1000点のような人のことです.
彼らはそもそものスペックが桁違いなので文章の遂行をせずに出しても受かります.
コンテンツ1000点×0.8(推敲の甘さ)でも800点あります.
彼らのレイアウトやアドバイスだけを参考にすると大惨事です.
(e.g. 自分は国際誌1報だけど5報ある段階で申請した先輩の申請書を参考にしてしまう.)
逆に言えば自分よりも業績がなくて通っている人は本当に参考になるとおもいます.

添削の理想の相手を再定義すると「異次元のスペックではなく,その申請書で過去に受かった人,複数人に見てもらう」になります
知り合いにそんな人いない!と言われるかもしれませんがインターネット社会なのでググってメッセージ送ればなんとかなると思います.あと添削してもらうときは礼儀は必要だと思います.合否に関わらず結果の報告はみんなしてほしいはずです.

ちなみに添削前にしてほしいことは「ググったら分ることは調べる」+「全部埋めてから出す」です.
「ここはまだ途中なんですけど~」みたいな感じのものを添削するのは非常に難しいと思う.
既にあるものを指摘・アドバイスするのは簡単だけど他者のために無から有を生み出すのはしんどい.これは個人差がありそう.

おすすめの書籍や方法論等

おすすめの書籍を紹介しても99%の人は買いませんが一応載せておきます.
文章作成について添削をしてもらっても対処療法にしかならないので長期的にみれば自分で原則をつかんでいた方が良いと思います.

数学文章作法 基礎編/推敲編
数学ガールの著者による文章の書き方.最初に読むのに適している. 
数学とあるが文章の書き方全般におすすめできる.

数学文章作法 基礎編

理科系の作文技術
理系文章のバイブル.理系以外もおすすめ.数学文章作法よりも難しい.

論理トレーニング101題
接続詞に圧倒的に強くなれる.理科系の作文技術よりも難しい.
(本ブログは流して書いているので多めに見てください.)

学振申請書の書き方とコツ DC/PD獲得を目指す若者へ
学振のまとめが書いてある.ネットでググれば出てくる内容ではあるが体系的なのでおすすめ.
できれば色々調べる前の初期段階で購入がおすすめ.

ロジカル面接術
文章そのものではなく,ESはどのような書き方をすれば良いのかがわかる.
就活用ではあるが,応用すれば他の申請書にも適応できる.


これらの本+αで自分が文章を書くときに気を付けているエッセンスが以下の通り.
分っている人には「何を当たり前のことを」と思われるかもしれないけど.

1. 文章は一義的に書く.
AさんとBさんが読んでいるのに違う解釈をしてしまうのは良文とは言えない.
20人の違う人が読んでも同じようにしか解釈できないような文章を目指す.
そうでないと審査員の引き方によって合否が揺らいでしまう運ゲーになってしまう.

2. 言われたことには言われた通りに答える.
例えば,「3年後までのキャリアプランを教えてください」という設問に対して
「3年後までだと400字埋められないから3年後まで+10年後までも書こう!」という解釈の仕方がある.
これだとA「こいつは10年先のことも考えているのか!すごいね!」ってなるパターンと
B「こいつ設問も読めないのか...アホなのかな?」となるパターンどっちが多いと思いますか?
人それぞれだと思いますが私はBのパターンの方が多いと思うので言われたことには言われたように答えます.

3. 根拠を示す.
数字・実績・他者からの評価(自分での評価はなんとでも言えるので他人からの評価を書く)を使って主張する.

4. 文字数制限いっぱいに埋める.
400字制限だったら最低8割埋める.なるべく390~400字の間.
たまに文字数制限なしのパターンがある.あれは知らない.適当にやる.
(※学振などのレイアウト自由の場合は見やすさ等別のファクターも出てくるので注意.詰まっていれば良いというわけではない.)

5. 結論から書く
面接官が自分の文章に興味のない前提で書く.後半いくら頑張っても1文目が面白くなかったらゲームオーバー.ストーリーではなく新聞のように.

学歴とか関係あるの? (追記)

トビタテも学振でもよく皆さんが疑問に思う内容だと思います.
トビタテだと学歴,学振だと学歴・研究室のボスの知名度などでしょうか.(ちなみに自分はどっちもフツーだと思います.)

個人的には「直接的な関係はない」というのが意見です.
学振でもトビタテでも合格者の統計データを見るとやっぱり上位大学の方が受かっています.
学振に関しては同じラボから毎年排出されている気がします.

これらも全部「直接的な関係はない」と考えています.
ここでいう「直接」とは学歴及びラボが強いと申請書が加点されるようなイメージです.
これはないと思います.
ただ現実的にデータとして出てくる要因はいくつか考えられます.

①申請書のストック数がケタ違い.
 冒頭で言いましたが申請書をどれだけ集められるかが勝負です.上位の人達は集めるコストが低い.

②添削してくれる先輩が多い
 フィードバックを得るべき先輩に関しても挙げましたが,そういう先輩と低コストで出会える確率が高い.

③受かると思って書いている.
 冒頭で「受かる気で書いてください」と言いました.上位大学やラボの人達は周りも受かっているので受かる気で書いているのに対して,周りで誰も受かっていない人は「落ちてもいいや,受かればラッキー」くらいのノリで書いている.そもそも出している母数も違うと思う.

④論理的思考力がある.
 文章はロジックです.日本の教育では文章の書き方について教わることはないですが,上位大学に行っている人の方が文章の論理構成を考える訓練ができているのかもしれません.

⑤システムが出来上がっている.
 特に学振の場合ですが,M2の申請前に論文が出るようにシステマチックに指導教官がラボ運営している場合はあるとおもいます.これが良いのかに関してのコメントは差し控えますが.(加えて学振では推薦書が必要です.受かっているラボの指導教官は抑えるべきポイントを分っているのかもしれません.)

これらの①~⑤の結果が申請書に反映されて結果的に通過率が高いのだと思います.
逆に言えば
①→コストかかるけどググって探す
②→コストかかるけどググって探す.
③→自信持つ
④→ちゃんとテクニカルライティングの勉強する
⑤→ラボに頼らず頑張る(笑)

で突破できるのではないでしょうか.


ちなみに以下は妄想ですが,学振において「ラボの力が直接的に影響がない」と考えるもう一つの理由が審査セットにあります.
学振は(確か)異なる領域の6人に採点される仕組みで自分の分野とかなりズレている分野に見られることになります.
自分の分野の人は当たっても1人です.

たまに,「審査員は学会で自分の発表みているかもしれないからアピールしましょう」みたいなこと言っている人いますが,これも怪しい.

1. 自分の審査セット6人のうち1人が自分の領域に所属している.
2. 1の人が自分と同じ学会で自分の発表を見ている.
3. 数十枚?の申請書を1枚数分で処理しないといけないような状況で学会での自分の発表を思い出してくれて大幅加点してくれる.

この1~3が成り立つ必要があり,かつ成り立ったとしても6人中1人の点数が上がるだけです.
ここに力入れるくらいなら申請書頑張るべきかと.

以上です.間違ったことを言っていたらすみません.
また何かあればコメントを下さい.