大学院生のぼうびろく

自分の思考の記録とアウトプットがコンセプトです.留学/研究/プログラミング/統計/機械学習

博士後期課程へ進学するということ(入学試験の前なので忘備録)

【更新4日目】

もうすぐ博士後期課程の入学試験がある.

更に,自分自身最近モチベーションが低下してきているので今一度振り返りの意味もこめて,博士後期課程に関するアレコレを整理していきたいとおもう.

(※理工系に,特に自身の大学に絞った話である.)

博士後期課程とは?

在籍中の生活は?

なぜ博士課程に進学しようとしたのか?

実際の今の立ち位置はどうだろうか?

博士後期課程の入学試験とは?

 博士後期課程とは?

博士後期課程とは博士前期課程終了後にある課程のことで,無事卒業することができると「博士号」がもらえることになる.日本の大学(世界においても)就職が厳しくなると言われており,ほとんどの学生は,博士前期課程で卒業して就職していく.(理工系の話)

 

在籍中の生活は?

基本的は学振と呼ばれる奨学金を狙うパターンが多いようにおもわれる.

制度の概要(PD・DC2・DC1) | 特別研究員|日本学術振興会

ただし,全国の博士後期課程進学者の内,約20%しか受からない難関である.

私自身は,以下の奨学金を受給しながら進学することにしている.

博士課程教育リーディングプログラム|日本学術振興会

 

なぜ博士課程に進学しようとしたのか?

ここからは事実ベースというよりは自分の考えを書いていく.

博士課程に進学しようとした動機は大きく分けて3つある.

①自分の研究分野が面白い,ホットなトピックスで先輩も多く輩出していたから.

②上記の奨学金プログラムが学内で受給できることを知ったから.

③アカデミックに残らずに企業へ行くキャリアパスがあることも知ったもうから.

偉そうに書いてみたものの,企業に行きたいという気持ちはあったので,

「お金が支給されてPh.Dが取れてそのまま企業に入ることができたらかなり得なのではないか?」と楽観的に考えていた覚えがある.

 

入社1年目(博士1年目) 給料22万円(20万円)

入社2年目(博士2年目) 給料24万円(20万円)

入社3年目(博士3年目) 給料26万円(20万円)

合計受給額      864万+ボーナス等(720万)

3年目に同等のポジションにつけると仮定すると給与面に差は出るけど差額分で社会人にできない色んなことできるしアリかなと,この謎の演算を経て結論に至った.

 

実際の今の立ち位置はどうだろうか?

さてと大学院博士後期の入試直前,もうすぐ自分の修士論文をまとめるという時期まできたが今の自分はこの決断に対して納得しているのだろうか?(進学を決めたのは学部4年生の3月.)

①研究に関して

外部の人には活躍しているようにみえて,内部(近くの人)には苦しんでいるようにみえるのではないだろうか.正直なところ,あまり熱が入っていない.論文をまとめる作業に苦しんだこともあるだろう.まだ指導教官から与えられたテーマの延長線上で研究しており,納得のいっていない面もあるとおもう.あとは,あまりにも自分のやりたい方向ばかり見ていた気もする.理想の方法として「提示されたテーマを圧倒的なスピードで解析し終わってその上で自分のしたいことをやる」とどこかのブルーバックスの本に書いてあったような.

 

②研究以外の面に関して

研究と産業を両方の側面を考えるためにビジコン・ハッカソン等のコンテストにも何度か挑戦してみた.結果的には大会準優勝レベルの賞を何度もいただくことができた.ただこのようなコンテストには今後あまりでることがないかなー.と自分の中で考えている.理由は以下の通りである.

 

i)自分が調整役に回るケースが多すぎる.

ビジコン・ハッカソンにはある種の勝ち方や方法論があるとおもう.理系研究者複数名を集めたチーム設計をする際にどうしても,この方向へ頭を効かせられる人員不足に陥ってしまい,私が全部やっている側面が多かった.この傾向は今後自分が新しいチームで参加する毎に高くなっていくであろうし,自分が今伸ばしたいスキルではない.

 

ii)勝ちパターンがある程度見えてしまっている.

こういうメンバーを集めてこういう気の使い方したら勝てるであろう.というパターンが見えてきてしまっている.繰り返すことで業績を増やすことはできるとおもうけど,これが与えられた博士の3年間で本当に必要なことなのかは再考する必要がある.それよりも研究における勝ちパターンをじぶんは見つけたほうが良いと思う.切実に.(そのようなものがあるのか知らないけど.) 加えて,準優勝ばかりであるという点も大きい.自分の戦略として,”型破り”,”他の人が思ってもみないアクション”をとっているが,多分+αがないとこれ以上のステージには立てない気がする.

 

iii)とっとと起業しろよ.

自分に対する壮大なツッコミであるが,ビジコン何回も出てる暇があるなら起業したほうが学びは大きいとおもう.

 

③メンタル面

メンタル的に問題になるとおもわれる項目は大きく2つだとおもわれる.一つは研究の進捗(上で話した.).もう一つは人間関係だと思われる.実際に,自分自身も決断した際に,「博士って自殺多いらしいで」「ワロタ」「好きなことやってるんだから文句言うなよ」「学生のくせに給料もらってんのか」みたいな発言をされることが多々ある.ここには,真に心配してくれる人,茶化している人,自分もD進したかったけど就活してしまった人,色々いるとおもう.また,「それで普通の会社入ったら怒るで」「将来楽しみにしとくわ」などのプレッシャーを与えられる場合も多い.更には,同期がみんな就職で大企業に内定が決まっていく.進学を決意したときは,このような場合にメンタル的に耐えられるか不安だったが今となってみればこれは全くもって問題になっていない.元々ある程度メンタルが強かったのかもしれないが以下に自分がとっている2つ方法を紹介しておく.

 

i)イタリアでせんべい職人になるから というフレーズ

将来何になるのと茶化されたときはこういうフレーズを使っている気がする.人々の期待値を0にしておくとそれ以上はプラスしかないため精神的に余裕がでる.

(イタリアのせんべい職人をバカにしているつもりではないです,念のため)

 

ii)いつ辞めても良いという心構えでいる.

先ほど,辞めたくなったことは一度もない,というフレーズとは矛盾するようにきこえるかもしれないが,自分はいつ辞めても良いという心構えでこの博士後期課程進学を決断している.よって自分がこの方向の人生が楽しくないなと思ったときには辞めているだろう.もちろん,自分の指導教官や,先輩,後輩,周囲のサポート,奨学金など色々なところからサポートを受けていまの私のポジションがある.ただ,その事実を理解したうえで,私自身が後ろのめりになりながら無理やり博士課程を卒業することは,自分にリソースを割いてくれている人にとっても私にとっても良い場合であるとは思えない.株の世界では損切,ロスカットという考え方がある.サンクコストはもう戻らないものと考えてそれ以降のことだけで状況を判断するということだ.

ちょっと話がキャリア論にずれてしまうが,日本人はサンクコストに対する意識や,人々の支えに弱すぎるのではないか?と思う.私の周囲を見回しても,博士課程の5年一貫のプログラムに受かってしまったから進学しないといけない,指導教官に迷惑がかかる,また,工学部に来たから院に進学,メーカーに就職しないといけない,という人が多い.まるで人生が一本道でそれに沿って歩くのが正解であると思っているかのように....スティーブジョブスの「点と点が線になってつながることは後にならないとわからない」というフレーズが私は好きだし,もっと柔軟になってもよいのにとおもう.

 

以上,自分の今の現状として研究に関連する分野で業績を上げていて研究そのものが,ふらついている本末転倒な状況.というのが正しい解釈なのでは,と思う.ただ辛いことがあっても今の状況そのものは楽しい,真に辞めたくなったことはない.

 

博士後期課程の入学試験とは?

前起きがウルトラ長くなってしまいましたが,今回自分が書きたかったことがこれです.博士後期課程の入学試験に対してどのような心構えでいけばいいのか.

まずはじめに,私の様に内部進学をする場合は口述試験が多いのではないのかとおもう.(10分発表+20分質疑応答)博士後期課程の入学試験で落ちるだろうか.落ちるわけがない.大学はD進する学生を非常にありがたいと思っているからである.

では,テキトーにやれば良いのか?答えはNOである.

これは,指導教官の指導力の賜物である学生を他の研究室の先生方に見せるお披露目会

的な側面がある.私がてきとーなプレゼンテーションをしてテキトーな質疑応答でボコボコにされても恐らく30分我慢すれば合格通知がくるだろう.ただし,私の研究室の評判,指導教官の指導力,頂いている奨学金プログラムの受講生全体,様々なところに迷惑をかけることになる.ただし,自分が良い子になるつもりはない.

自分が表現者として,研究者として3年間やり通す力,ポテンシャルがあることをこの30分を通して全員の頭に叩き込むこと,これが今後の中間報告や学位審査でも有意義なディスカッションをするために有効であると考えている.だから私は,全力で挑みたいと考えている.

 

最近のフラストレーション

最後に最近の周囲に対するフラストレーションをぶちまけておく.

・給料が低いと言っている人に限って何をしたの?と問いたくなる.(実際に問う.)

・同学年のD進する学生の中でランキング,誰がどうであるというトピックスが話題に

 なるけど,もっと視野を広げればよいのにとおもう.

・このコラムのコンセプトそもそもとの矛盾があるが(笑),フラストレーションが

 溜まっているのであれば,それをぶち壊すアクションを起こすか諦めるかどっちか

 しよう,とおもう.

 

追記

最後の入学試験の件に関しては正直自分のレベルでは到底できないようなことを買いている.決意表明てきな側面もある.また以前,友達,先輩との議論で「学士」「修士」「博士」の要件,博士課程中にできること,社会人になってもできることの区別,評価する研究者の要件(運,工夫,実績)についての議論も書きたかったが長すぎるので今後にする.